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200年前の大叙事詩『ラーマーヤナ物語』
 ここ何回か「バリの芸能」について書いていますが、
私自身えらそうに書くほど、「芸能や芸術」に詳しくないので、
あっちこっち調べながら書いています。
そして色々調べたり、軌跡をたどっていると
関連して興味深いことを知ることができました。
なんでも奥が深くって、知るということは面白いものです

今回のテーマ『ラーマーヤナ物語』も驚く事いっぱいです
この物語は、なんと!2000年以上も前に
インドの詩人ヴァール・ミキによって書かれた大叙事詩で

しかも
インドばかりでなくほぼアジア全域で語り継がれ、
アジアの人々にもに大きな影響を与えていることです

ramayana1.jpg



インドのエローラの石窟群にある
”神すらその美に打たれた”といわれる
カイラーサナータ寺院の天井や壁面は
「ラーマーヤナ物語」の場面を描いたモチーフに覆われています

…私もむ~かし、むかし行きましたよ「エローラ」に!
その頃はガイドの説明なんか何も聞かす、
やたら暑くて喉が渇いて、まるで苦行のごとく石窟群を廻っていました。
しかし「エローラ」の壮大さには度肝抜かれた記憶が…
20071026201244.jpg
↑インドの「エローラ」

カンボジアのアンコールワットや
ラオスのワット・ポーに、
ジョグジャカルタのプランバナン寺院
など
20071026200850.jpg


世界遺産の壁面に「ラーマーヤナ」の話が彫刻され
ramaya-na.jpg


タイの最も格式ある護国寺ワット・プラケオの回廊には数百メートルにわたって
ラーマーヤナ物語の壁画が描かれています、
20071026201430.jpg
↑ワット・プラケオの回廊に描かれた壁画


『西遊記』の孫悟空はラーマーヤナ物語の中で
活躍するハヌマーンをモデルにしているといわれているし

日本の『桃太郎』の原作は
私達に馴染みの「桃太朗」の話より
もっと
構成や舞台が『ラーマーヤナ物語』に似ているとかで
日本の民話にも大きな影響を与えたのですね

このように、『ラーマーヤナ物語』はインドのみならず
東南アジア全域に浸透していったのです
この物語が与えた文化的影響はきわめて広く深いということですね


さて「ケチャ」の中の「ラーマーヤナ物語」

「ラーマ王子」とその美しい妻「王妃のシータ」
「ラクシュマナ…ラーマ王子の弟」
3人の登場人物が森のなかに、から話は始まります
20071026201945.jpg



森の中で”金の鹿”が現れます
それを見た王妃シータは、ラーマ王子に 
「あの金の鹿を捕まえてください」と
頼むのです

実はその鹿は
以前から美しい王妃シータを自分の妻に欲しいと狙っていた
「悪の魔王…ラーワナ」
家来でもある呪術師を”金の鹿”に変身させたもので
王妃シータを森の外に誘い出し、誘拐するための作戦だったのです


ラーマ王子
王妃シータの安全を弟に任せ、
金の鹿を追い掛けて森の中へと入っていきます


しばらくすると
森の奥から叫び声が聞こえてきました

王妃シータ
「あの声はラーマ王子の声なのでは?…」
心配になったシータ
ラーマ王子の弟ラクシュマナに、王子を助けに行くように頼むのです
…しかしこの王子の叫び声も
魔王が
王子の弟王妃シータとを引き離すため
声を真似ておびき寄せる策略だったのです

それをなんとなく感じた
王子の弟は、「あの叫び声は兄の声ではない」と
王妃に訴えます
それに、
「兄からあなたを守るようにと言われているので
ここを離れるわけには行かない」
と断るのですが

心配する王妃の執拗な願いに負け、
王妃シータの回りに
「魔法のバリアー」を作り
「このバリアーから出ないで下さい」
と言い残し、森の中へラーマ王子を探しに行ったのです
…この王子の弟ラクシュマナ
「ラーマーヤナ物語」の第2の英雄です。
ラーマの弟として忠実に兄に従い、
家族の強い絆と忠誠を実行した人物として描かれています

またラーマは半神半人だったのに対して、
弟ラクシュマナは人間の子だったことからも
人々から身近な温かみのある人物像として広く親しまれています…


そこへ悪の魔王ラーワナがやってきますが
「魔法のバリアー」が破れないことを知った悪の魔王は、
自分の姿を哀れな老人に変え
「何日も飲まず食わずで死にそうなんじゃ…
水をいっぱい汲んできてもらえんかの~」
と、王妃シータに頼むのです

優しい王妃シータは、その老人に水を与えようと、
ウッカリと「魔法のバリアー」から出てしまいます

すると老人は悪の魔王の姿に戻り、
王妃をさらって、スリランカにある王宮に閉じ込めてしまいます
…この悪の魔王ラーワナには実は妹がいて、
この妹はラーマに恋をしていたのです、
しかしラーマに断られ、名誉を深く傷つけられたという恨みがありますので
兄のラーワナに、ラーマの妻シータを誘拐するように
たきつけたという、伏線もあるのです…


ラーマ王子の森の仲間「鳥のガルーダ」は、
悪の魔王王妃シータを誘拐したのを目撃し、
助け出そうと試みますが
魔王の剣に倒されてしまいます

ラーマ王子王妃シータがさらわれてしまった事を知り、
空を飛ぶ猿の英雄「ハヌマーン」 を呼び
シータの居所を探すように命じます
20071026202628.jpg
↑『ケチャ』のなかの「ハヌマーン」


そして不滅の愛と、ハヌマーンが味方であることを知らすため
王子の指輪をハヌマーンにたくすのです

その旅の途中、ラーマ王子は倒れた鳥のガルーダを見つけ、
「復活の魔法」をかけ、鳥のガルーダは元気になります

猿のハヌマーン魔王の宮殿を見つけ、
悪の魔王の見張りの目を盗み、王妃シータに会い、
「ラーマ王子の指輪」を「王子の愛の証」として渡し、
必ず助け出すことを伝えます

王妃シータは、ラーマ王子の愛を受け取った証拠として、、
自分の「指輪」をラーマ王子に渡すようハヌマーンに託します

ラーマ王子ハヌマーンと共に
王妃シータを助けるために、魔王の宮殿に

魔王とその家来達と壮絶な死闘を繰り広げ、
ついに悪の魔王を倒し、王妃シータと感動的な再会を果たしたのです

いっそう愛を深めた、ラーマ王子とシータ王妃
末永く幸せに暮らしました…
20071026202109.jpg
↑影絵に使われる「ラーマ王子」


といった物語が『ラーマヤナ物語』の一部です…実際はとっても長~~~いお話なのです…

しかし、めでたし、めでたしの前に
ちょっと挿話がありまして、
ラーマは自分が助けに行くまでの間に
妻が本当に魔王ラーワナの求愛を拒みとおしたのか、と
疑うんですね

そこでシータは「ムサティヤ」という炎の中に身を投じて証明すると宣言
さかまくる炎の中に飛び込んでいくと、
やけどひとつ負わず、美しい姿のまま再びあらわれました

バリではシータは、忠実で貞節な最高の理想女性像女性とされています

そしてめでたし、めでたしとなるわけで
sita.jpg
↑王妃シータ



バリ島の伝統舞踊である「ケチャダンス」
この『ラーマヤナ物語』を題材としています。
鑑賞前に物語のあらすじを知っておくと、より楽しめると思います。



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【2007/10/26 20:35】 | 未分類 | コメント(3)
「ケチャ・ダンス」で陶酔
今日のお話は”チャチャチャ!!”でおなじみの
猿に扮した男性達の大合唱「ケチャ・ダンス」がテーマです

20071019191328.jpg
↑男性達が腰に巻いている「白と黒」のチェックの模様は
”善と悪”が拮抗していることを表しています
世の中は、善いものと、悪いものがバランスを持って共存している
人の中にも”善い部分と、悪い部分を両方持っている”事を当たり前とされています。
大事な事は”善と悪の力のバランスを保つ”ことだそうです

もともと”チャチャチャ!!”という掛け声は
サンヒャン・デダリ…少女達のトランスダンス”の合唱に由来するものですが
儀式舞踏の”サンヒャン(神様ごと)"は、
本来極めて秘儀性の強いものなので
芸能として部外者(外国人など)の目に触れてはならないものでした
20071019191119.jpg
↑開演前には必ず、お坊さんによって清めの儀式が行われます


それを、1933年ドイツ人画家”ウオルター・スピーシス”のアイデアによって
…以前「イサ村」の記事の中で
『ウォルター・シュピース』のアトリエから見えたバリの世界 (2007/07/17 |
でも紹介しました…
サンヒャンの舞踏の部分は取り除かれ
”声のガムラン”という形で観光芸能としての
「ケチャ」が生まれたのです


100人以上のサルに扮した男性達によって
”チャッチャッチャチャ!!”という奇妙な掛け声は
集団トランスの要素が濃いもので
独特な呼吸法によって”恍惚状態”になるのだそうです
そして観ている者にもその響きは、心地よい刺激をあたえてくれます


恍惚状態といえば…話は横道に入りますぅ~~
1970年代に
フランス映画でソフト・ポルノですが
「エマニエル夫人」という映画が
話題になったのを、覚えている方もあるかもしれませんが

「エマニエル夫人」に扮したS・クリステルの初々しい魅力と
ファッション性の高い美しい映像が
ソフト・ポルノにも関わらず
多くの女性の間でも人気を得て
本国フランはもとより日本でも大ヒットした映画でした
984.jpg
↑この大きなアジアンティックな籐の椅子に半裸で座る
「エマニエル」のポスターも話題になりました
…突然、場違いな画像が出てきて…びっくりさせましたね

その2作目になる「続エマニエル夫人」
(シリーズで3部作になっています)
香港とバリが舞台になって
このエロティックなエマニエルさんが、
「ケチャ」を観ながら官能的に陶酔していくシーンがあるのです
…この後がかなり…お断りしておきますが、あまり中身のない映画ですよ

kecak.jpg


この映画を見た頃は
私はまだバリへ足を踏み入れていない時でしたので
「ケチャ(イコール)官能的」のイメージが結構衝撃的に残っていました
バリを知った、今から思えば

儀式舞踏として神聖な芸能を
よくあんな形で撮影を許したものだと、
私は…思っとります

まあ、35年前の原始的な匂いのするバリ
ちょっと垣間見れるところはありますがね

横道に逸れました話を元に戻しまして

1933年”ウオルター・スピーシス”によって
「ケチャ」が創作された当時は、
特にストーリ的なものはなく
単純な声だけのリズムと、激しく動かす体のリズムだけのものでしたが
次第にインドの古典叙事詩『ラーマーヤナ物語』を採り入れるようになり
衣装やお面など華やかなものも色を添えて現在の形になりました
20071019193622.jpg


ラーマーヤナ物語』は古代インドに伝えられてきた物語で、
ジャワ島を経由して、バリ島に伝わり
バリ島の文化や芸術に大きな影響を与えた
バリの誰もが知っている物語です。

神と人間の間に生まれた「ラーマ」がこの物語の主人公です
あらゆる意味で、理想の人間、
人々の模範となる英雄として描かれています


「ラーマ」は国王の甥にあたりますが
次代の王には「ラーマ」が就くべきだと誰もが思っていましたが、
国王の妃は自分の息子に王位を継がせたかったので、
「ラーマ」が王になる事に反対します

「ラーマ」は妃の望みを叶えてやるため
妻の「シータ」と弟の「ラクシュマナ」を連れて王宮を去ります
そして森の中で静かに暮らしていたのです


ウブド周辺で、催されている
定期公演の「ケチャダンス」は、この場面から始まります
ケチャを観られた時、
ストーリーを少し知っておくほうが
分かりやすくて楽しいとおもいますので


次回は、愛と冒険のファンタジー
インドの抒情詩『ラーマーヤナ物語』のあらすじをご紹介します



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【2007/10/19 20:08】 | 未分類 | コメント(2)
バリ芸能は神様への捧げもの 
ずーと、ずーとその昔、
地震が大地を揺すぶらせる
山がすさまじい音を轟かせ火を噴く
海の水が押し寄せてくる
空に雷光が走り、雷が鳴り響く
自然がまるで生き物のように荒々しく人々を襲う

これらの自然現象の恐怖や不安に身を震わせていた頃
人々はこの宇宙は神と魔物によって統治されていると
強く信じていました

人々はひたすら神に祈り
災いをもたらす魔物をお供え物でなだめすかしながら
宇宙の秩序を、なんとか保とうとしてきました
20071012191209.jpg



そこで生まれたのが音楽と舞踏です


舞踏は神様に喜んでもらうため
そして悪霊を追い払うためのものでもあり
人々の娯楽でもありました


ウブドやプリアタンなどで毎晩催されている
バリ舞踏は観光客むけの新しい芸能なのです。
IMG_1552.jpg



昔は呪術的な儀礼であったのが
しだいに演劇的なものが加わって
いまや鑑賞用として娯楽性の高い芸能として
私達の目に触れるようになりました

バリの舞踏は、宗教性の程度によって、3つに分けて考えています
(ちょっとお勉強)

◆宗教儀礼として踊るものを”Walli…ワリ
(Walliとは”捧げもの”という意味で
Baliという島の名前もWalliという言葉が変化したという説があります)

Walliには
…男の子達が槍を持って踊る戦士の踊り「バリス」や↓
baris.jpg


天女が2人の女の子に憑く「サンヒャン・デダリ」
火の中を歩き回る「サンヒャン・ジャラン」のように
動物霊が憑いた踊りもあります

*”サンヒャン”は神様、”ダデリ”は妖精とか天女
”ジャラン”は道とか歩くという意味です

IMG.jpg

↑トランス状態で火の中を素足で歩き回る”サンヒャン・ジャラン”

これらは催眠状態に入って踊る、宗教儀式のひとつで
土着のアミニズム(精霊崇拝)の色が濃いものです

◆物語性を持って、奉納舞いとして行われる舞踏を”Bebali…ブバリ
…バロンとランダの善悪の闘い「チャロナラン」もそのひとつです…

barong02.jpg

↑悪魔払いの舞踏「チャロナラン」が起源の「バロン・ダンス」
*”バロン”の味方の兵士たちが、”魔女ランダ”に魔法をかけられ自ら短剣で胸を突いてしまうシーン

◆それと、宗教儀礼とは離れ、
純粋に観賞用、娯楽用として上演される踊りを”バリ・バリアン

きらびやかな衣装で愛くるしい少女たちがトランス状態になって踊る
「レゴン」
20071012191924.jpg


バリでもっともポピュラーな「ケチャ」などがあります
IMG_1714.jpg

↑”ジュンジュンガン村”のケチャ
…ウブド街中から結構離れた場所にあるジュンジュンガン村は
素朴な、たった200人ほどの小さな村なのに
100人余りで構成された「ケチャ」を披露してくれます
なかなかの見ごたえがあります

このようにバリの舞踏は
3つに分けられています

IMG_1542.jpg

↑質の高い舞踏団がいくつも組織され、ウブド周辺では毎晩定期公演が催されています
…ウブド王宮前の入り口
(開演も中ごろになって、この周りでウロウロしていると
「入って見なさい」と快く中へ入れてくれる、親切なおじさんたちです)

私達がウブド王宮やその周辺の
寺院や集会所などで鑑賞できるのは
宗教儀礼の”ワリ””バブリ”がルーツになって
娯楽用に創作された
ダイジェスト版ということですね

bv281.jpg

↑聖なるものの象徴”バロン”、常に魔女”ランダ”と対立しながら拮抗しています

バリの芸能は単なる伝統芸能ではなく
今もなおかつ宗教儀礼として
しっかりバリの人達の日常生活のなかに生きています



しかも素晴らしいのは、
田んぼで仕事をしている農民や、
ホテルで働く従業員や、お土産やさんのおじさんなど
ごく普通の人たちが、
仕事を終えた後に衣装を着替え
夜の寺院や集会場で、
農民芸を超えた演奏や踊りを披露してくれるのだから
おそれいります

そのへんで”わっは、わっは”と笑っている普通のおじさんが
ひとたび”バングル(撥(バチ)のようなもの)”を握って、
ガムランを叩きだすと
複雑な旋律を刻み
周りの空気を黄金に染めるような「神の音色」を奏でます

20071012191824.jpg


田んぼから帰ってきたお百姓さんが
衣装に着替えて舞台で踊りだすと
まるで宙を舞うような流麗さと
雄々しさを併せ持つ舞の姿に
近寄りがたいほどの神聖さを漂わせるのです


20071012191725.jpg


それでいて「自分は特別なダンサーだ」とか
「音楽家だ!」「芸術家だ!」という意識はありません

世界的に有名な演奏者も踊り手も
口を揃えて言われます

演奏したり踊ったりしていると

「体の中から自然に手足が動き、
喜びや優しさが沸きあがってくる
”ああ、神様が喜んでくれている”と感じた瞬間
自然の神様から見えない力をもらいます

人々が喜び楽しんでいるのが伝わります
そして私は、もっともっと楽しいのです」


音楽と踊りは人々の心を豊かにしてくれます

バリ舞踏を観終えた私達は、
バリの闇夜の中で
精霊と悪霊の世界に足を踏み入れ
幻想を見たかのごとく、
夢見心地な余韻に、しばしボーっとしてしまうのです


バリの芸能は奥が深いです
ほんのちょっと、その流れを知ることで
舞踊芸術の神髄に触れることができるかもしれませんね



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【2007/10/12 20:24】 | 未分類 | コメント(4)
1日の終わりに歯を磨く…
夜の8時、約束の満月のメディテーションのため
バリの正装を身につけ
「Campung Cafe 」を訪れました。

MADE さんは、すでに衣装を着て
大きなお供え物をテーブルの上に準備して待っていてくれました
Made.jpg


「今日は満月なので
いつもよりお供え物が大きいのです」
と嬉しそうに言われました

もう4年間、毎晩欠かすことなく瞑想をされています
しかも8時から12時、時には1時をまわることもあるそうです。

「えっ!そんなに長く…!」
凡人の私は、いろんな事が頭の中を駆け巡ります

そんなに長く座って、トイレに行きたくなったらどうしよう?
虫除けスプレー持ってこなかったけど、蚊は大丈夫だろうか?


長い階段をずんずん、ずんずんと渓谷に向かって下りていきます
20071005202139.jpg



その途中にヴィラが3棟建っています。
一番下のヴィラにはお客さんが宿泊されているようで、
部屋に明かりが灯っていましたが、とても静かに過されているようで
物音も気配もなく渓谷の闇に包まれている風でした

夜こんな暗闇の渓谷に足を踏み入れるということなど、
滅多に経験できるものでもないので
ワクワクしていると、

MADE さんが
「うちのスタッフも友達も、
下のお寺のある場所に入るのは昼間でも
怖いって言うんだよ」


えっ~!なにが怖いって…!?

「ハハハ…”色んなもの”がいるんだよ」
と楽しそうに言います

…”色んなもの”…

「渓谷や川のあるところには、必ずいるんだよ…”そういうもの”が…」

”そういうもの”だって!

「以前はレストランに置いてあるテーブルの引きだしが
突然開いたり、閉まったりしたし、
人が動かしてもなかなか動かないベンチが
スーーーと滑り出す事もあったんだよ

まあ、そういうことをして”彼ら”はアピールするんだよ」


大きなお供え物を持って私の前を歩いているMADE さん
別に怖がらせてやろうとか思ってしゃべっているのでもなく、
”それは普通の事”のように
お構いなしに、しゃべってはります

おいおい、これからそこへ行く者に、そんな話するんかイィ~~

冷気が背中を、シュルシュル~~と流れ、
一瞬固まっていると、

後ろを振り向いたMADEさん、
「ハハハ…、大丈夫
”そういうものは”どこにでもいるけど、
ちゃんとお供え物をあげて清めていれば、
何もしないよ」

20071005202325.jpg


しかし、このお方、ミョ~~~~に安心感を持たす人なんです
この人と一緒なら、邪悪な霊も近寄れんやろ~と
渓谷の下までたどり着いたけど怖さは何もありませんでした。

立派なお寺です。
個人の敷地のファミリーテンプルにしては、
かなり大きく立派なお寺です

お寺の入り口で、清めの聖水をかけてもらいました

お寺に入ったら黙々とお供え物の用意
聖水が流れ込んでくる溜め池から聖水を汲んでは
祭壇にパッパッパとかけます

20071005195302.jpg


花をひとつずつ用意した針金で作られた軸に挿し込んで
それを幾つも幾つも作り上げていきます。

その間なんと2時間半、MADE さんはただ黙々と
同じような動作を何度も何度も繰り返しながら
神様と向かい合っておられるのです


私は…というと、
冷たい石の上に正座して
想像以上に寒い渓谷の深みで、
持ってきた上着を膝にかけたり背中に羽織ったりして
ひたすら辛抱強く”さあ、始めましょうか”の号令を待っているのです
20071005205041.jpg


上を見上げればまん丸の月が谷間のお寺を照らし出しています

お寺の小さなライトを除いて、
殆ど明かりはないけど、
闇に目が慣れてきたのもあって
月光に浮かぶこの空間は
信じられないような
幻想的な世界をかもし出しています


マントラ(お経)を唱える低い声が聴こえてきました

身を正して目を閉じ、呼吸を整えます

一瞬自分が上からお寺に座っている小さな私の姿を捉えた気がしました

MADE さんは、言われました

「もう4年間、
夜、ひとりでお寺に座って瞑想することを
1日も欠かしていません

1日の仕事が終わったら
正装して、お供え物を用意して
渓谷の下へと下りていきます
そしてお寺の前に座ると、心がとても落ち着きます

時々とてもきれいな光が
色んな模様の形になって次から次へと
体の中に流れ込んでくるのです
その光のずーっと深いところは宇宙と繋がっている

私の身体も宇宙とひとつに繋がって
とても幸せな気持ちになるのです

お寺を清めて、
1日の終わりに自分を清めて
”ゼロ”なって一日を終える

”まあ、夜歯を磨いて寝る”のと同じですよ」


と言われた言葉
20071005195413.jpg



ニョマン・カルサに戻って
庭に出て歯を磨きながら頭上の満月を見つめます
20071005195429.jpg


私にはまだまだ”瞑想で得られる域”はわかりません

でも、
”歯を磨くのと同じ”

その言葉が何度も蘇ってきました

だって、その日に食べた色んなものを洗い流すように、
歯を磨いた後、口の中がとても気持ちいいのですから



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【2007/10/05 20:56】 | 未分類 | コメント(4)
バリの空に星は満ちて


神々の島「バリ島」に魅せられて! 神様の事、レアック(おばけ)の事、バリには不思議がいっぱい! 温かい大自然と調和するバリの人達の自然な生き方。 輝く笑顔がある

プロフィール

ラグラグ★いつ子

Author:ラグラグ★いつ子

初めての海外旅行が衝撃の”インド”
地の底を見たような、カルチャーショックを受けつつインドに惹かれて通いました。
何故かそのまま自然に、インドからバリ島へと導かれるようにこの地を踏んでいました。

”ああ、ここは天国やわぁ!”

気が付いたら何かに背中を押されたように、バリの人達とツアー会社を始めて10数年。
いつの間にか、バリの奥へ奥へと入ったまま、もうここは紛れもない私の場所なのか・・・

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